
以前のような金利が限りなくゼロであった時代から、現在は金利のある時代になってきました。借入の金利や預金の金利が目に見えて上昇しています。今後は「実効金利」を意識した資金調達を考えていかなければなりません。

金融機関から借入れをすると利息がかかります。この表面的な利率が低いからといって金利の負担が少ないといえるわけではありません。借入れしている金融機関に預金があればそれを勘案しなければ実質的な金利負担を把握することができません。
以前のような金利が限りなくゼロであった時代から、現在は金利のある時代になってきました。借入の金利や預金の金利が目に見えて上昇しています。今後は「実効金利」を意識した資金調達を考えていかなければなりません。
例えば、A銀行と次のような取引があったとします。
借入金 1,000万円 利率 2%
定期預金 500万円 利率 0.5%
このケースでは、借入金の「表面金利」は2%ですが、「実効金利」は次のようになります。
<実効金利>
(1,000万円×2%-500万円×0.5%)÷(1,000万円-500万円)×100
=3.5%
つまり、500万円(借入金1,000-定期預金500万円)の資金を借りて、
年間17.5万円(1,000万円×2%-500万円×0.5%)の利息を支払っているという計算です。
このように、「表面の借入金利」が2%であっても、預金があることで「実効金利」は3.5%となります。「実効金利」が高ければそれだけ高いコストの資金を調達しているといえますが、それが悪いことであるかというと必ずしもそうではありません。
借入金に対して預金の残高が多いということは、単純にいえば借入れた資金が使われずに預金として残っている割合が高く、余裕を持って借入れをしているという見方もできます。「実効金利」は高くなるので、金融機関にとっては良い取引先となります。
借入金に対する預金の残高の割合を「預貸率」といいます。「預貸率」が低いということは、借入した資金のうち使われて流出した金額が多いということを意味し効率のいい資金調達をしたともいえます。
借入れする側にとっては、「実効金利」の点からは「預貸率」が低い方が効率がいいわけですが、金融機関は「預貸率」を高くしようとします。
この「預貸率」により、「実際に使える借入金」と「実効金利」が大きく影響を受けるので、「預貸率」のバランスを考えて金融機関との借入れ交渉をすることが必要でしょう。「預貸率」について、金融機関のいいなりになる必要はありませんが、ある程度の協力をすることで借入がスムーズにいくこともあります。