これは、<営業利益+受取利息・配当金>を<支払利息>で割った数字で、金融費用である「借入利息の支払い能力」を見る比率です。1倍以上が必要とされます。1倍未満だと<営業利益+受取利息・配当金>で<支払利息>を払うことができないということを表しています。

決算書上利益が出ていてもお金が足りなくなることがあります。こういうことを把握するために「資金繰り表」でお金の動きを管理することはとても大事です。
中小企業の決算書についてですが、必ず勘定科目を一つ一つチェックします。特にチェックするのは、売掛金や棚卸資産です。なぜチェックをするかというと、不良資産や粉飾があれば補正したものに直して審査に使用するためです。表面上の数字でそのまま審査に使用することはありません。決算書上の「損益」が黒字でも金融機関が補正したものは赤字となることがあります(これは金融機関の内部で行っていますので表に出ることはありません)。
このように決算書上の「損益」は、金融機関の内部で補正されることがありますが、それは<返済能力>を正しく見るためです。
ただ、この決算書上の「損益」は、実際に「お金」が出入りしなくても計上されます(例えば売上の全てを現金でもらうことはないと思います。売掛金となることもあります)ので、別に「お金」の動きを端的に見る必要があります。
そのために、「資金繰り」(お金の出入り)の確認が重要になります。「お金」の動きはうそがつけないからです。
金融機関の担当者から、「資金繰り」(お金の出入り)を確認するため、「資金繰り表」の提出を依頼されることがあります。その場合は嫌がらず必ず提出しましょう。(「資金繰り表」とは、お金の動きを月単位で記入したものです。実績と今後の予想を記入します。)
仮に「資金繰り表」を作っていなかったとしても、今後入金がいつとか、給料の支払いはいつとか、頭では分かっているはずです。出来るだけ早く「資金繰り表」を作成して管理してください。
決算書上利益が出ていてもお金が足りなくなることがあります。こういうことを把握するために「資金繰り表」でお金の動きを管理することはとても大事です。