金融機関の担当者との付き合い方を教えて‼製造業編

金融機関の担当者との付き合い方を教えて‼製造業編

試食品を置いていたら必ず試食してもらおう

新商品が売れれば融資金の回収が確実であると思ってもらえます。
取引先のおせんべい屋さんに訪問した際に、普段工場にいることが多い社長が試食品を持って現れました。絶対に売れると言うんです。その時は好みの味ではなかったのでその旨を伝えました。それからというもの訪問するたびにしつこく試食させられて、結局その新商品を開発する資金を融資することになりました。社長の熱意が融資に繋がった結果です。その後のことですが、その商品は他のおせんべい屋が真似をするほど売れました。それからはマーケット感覚を身に着けるため試食品があれば食べさせてもらうことにしました。

 

工場見学をしてもらおう

百聞は一見に如かずです。
車のパーツを製造している工場を見学した時のことです。普段目にすることのできない車の内部にあるパーツでした。社長から熱心に説明を受け頂いて帰ることにしました。
その後、金融庁の検査(今では金融庁の検査マニュアルは廃止となりましたが、あの半沢直樹のドラマです)で、会社の内容を説明するのに苦労したとき、工場見学でもらったパーツを検査官に見せたところ車好きの検査官だったのでしょうか、手に取ってジロジロと見て話がスムーズに進み無事検査は終了しました。説明するには、資料を見せるより作っている物を見せた方がいいと本当に感じた瞬間です。それからは、工場見学では、力を入れている製品をできれば頂くことにしました。その後の融資審査の会議では大いに役に立ったことは言うまでもありません。
ひとつ言っておきたいことがあります。融資取引がある場合は、工場は金融機関の担当者から見たいと言われる前に、先に見てくださいと言いましょう。
なぜなら、金融機関の担当者が見たいというタイミングは、融資審査をこれからする時です。そんなタイミングで日程調整などしていたら資金需要に間に合いません。資金需要が発生する前に先に見ておいてもらえれば慌てなくて済みます。